映画『パディントン』(Paddington)2014年のあらすじと感想。ネタバレあり
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イギリス・フランス共同製作のファミリー映画です。
原作はマイケル・ボンド(イギリスの作家)による児童文学作品「くまのパディントン」
日本でも「くまのパディントン」シリーズとして知っている方が多いかと思います。
私は子どもの頃に読んだことがあるかは覚えていないのだけど、書店かどこかで本は見たような気がします。
映画はとにかくパディントンが可愛いです。
クマの名前がパディントンというのも逸話があって
作者のマイケル・ボンドが奥さんにクリスマスプレゼントとしてクマのぬいぐるみを贈ります。当時パディントン駅の近くに住んでいたので、そのクマのぬいぐるみにはパディントンと名前をつけます。
それでマイケル・ボンドはクマのお話を思いついて「クマのパディントン」が生まれたという、ストーリーの誕生のことだけでも心が暖かくなるお話ですね。
この映画の日本語吹替え版では、クマのパディントンの声を俳優の松坂桃李が担当しています。
洋画の吹き替えは初めてだったということですが、吹き替え版の映画で観ていて可愛い声だったから松坂桃李がパディントンの声をしているとは気がつかなかったです。
あらすじと感想
ロンドンに行くまで
ペルーにイギリス人探検家がやってきます。
荷物は本当に必要なものだけと言いながら、旅行用ピアノなどの大きな物を担いで森の中を歩いている探検家一行。
森の奥地で新種のクマを発見して、そのクマの夫婦に彼の世界を案内してもらって意気投合する。
そのお礼にと探検家は人間の世界を紹介して、マーマレードを教えて「ロンドンに来てくれたら心から歓迎する」と別れ際に帽子をプレゼント。
それから40年の歳月が過ぎて、クマの夫婦はロンドンに行くことはできなかったが、ある日大地震が発生してパストゥーゾおじさんは亡くなってしまう。
ルーシーおばさんは若い甥のクマはロンドンで新しい家を探しなさいとパストゥーゾおじさんの形見の帽子をかぶせて送り出す。
ロンドンに着いてから
赤い帽子にスーツケース一つ持った小さなクマ。船の隠れてロンドンに着いた彼は、みつからないように荷物の中に隠れる。
彼を乗せたトラックはタワーブリッジを通りロンドンのパンディントン駅に着く。
そこでクマは人々に声をかけて挨拶するが誰にも相手にされないまま夜になってしまう。
ハトがパンに寄ってきて困っていたところに人間の家族が通りがかる。
その家族の母親メアリーがクマに声をかけて、クマに「このクマをよろしく」と書かれた札がついていた。
クマが一人ぼっちだと知ったメアリーは力になると言って一晩だけ家に泊めることにする。
名前が人間には発音できない名前なので、メアリーはパディントン駅にちなんで「パディントン」と名づける。
ブラウンの家で
憧れのロンドンに着いたパディントン。ブラウン一家の家の中も見慣れないものだらけ。
パディントンはペルーに来た探険家の話をして探すことになる。
その前にお風呂に入ろうとするけど、使い方が分からないから大洪水を起こしてしまう。
メアリーの夫のヘンリーは、明日の朝にクマを追い出すと怒っている。
そんな夜のブラウン一家の家の中は、とてもステキなそれぞれの個性がいっぱいの部屋。
パディントンが泊めてもらった屋根裏の丸い窓も可愛いです。
探検家を探すが
赤い帽子が探検家の持ち物だと知ったメアリーは、知り合いの骨董品店に行けば手がかりがみつかるかもとパディントンを連れて行く。
骨董品店で財布を落として逃げた客を追いかけるパディントンは、スケートボードに乗ったり、メリー・ポピンズのように傘で飛んだりと街中でも騒動を起こします。
財布を落とした人に無事に追いついたけど、その人物はスリの常習犯で警察に逮捕され、パディントンは大活躍したことになります。
みんなに大喝采を受けるパディントン。そしてパディントンの赤い帽子には地理学者協会の会員であることをしめる印がついていたのだった。
ミリセントという女性
船員から何かの生き物が船にいてマーマレードの空き瓶がいっぱいあったと聞いたときから、マーマレードというのにひっかかっていた自然史博物館の女性。
駅の監視室に侵入して防犯カメラの映像を調べて、パディントンをみつける。
ブラウン一家とパディントン
その頃ブラウン家ではヘンリーがパディントンを受け入れられずに夫婦が言い争っているが、娘のジュディや息子ジョナサンは新聞にも載ったパディントンをほめている。
父親のことを言っていると、一緒に住んでいる親戚のバード夫人が昔は丸っきり違ったということを教える。
そして過去の夫婦の映像が流れてバイクにまたがる二人、BGMにはステッペンウルフの「Born To Be Wild(ワイルドで行こう)」。
それが父親になって守るものが出来て変わっていったのだった。
パディントンはジュディとジョナサンにパパと仲直りするのに小奇麗になったほうがとすすめられて、お風呂で洗ってもらってドライヤーで乾かしてもらってふわふわに。
二人の声が聞こえるのを見に来たパパとママは笑って楽しそうな二人を見て。
綺麗になったパディントンにバード婦人は出してきた青いダッフルコートを着せる。パパもジョナサンも着たダッフルコートです。
ジョナサンにパディントンを役所に連れて行かないでとお願いされて、地理学者協会で調べてみようと。
パディントンがいる場所を突き止めたミリセントは近くの公衆電話ボックスに長居しているところを、ブラウン家の隣人カリーに苦情を言われる。
振り返ったミリセントの美貌に見惚れたカリーはクマのことも話す。
地理学者協会
内部の構造が凄いです。パイプがいっぱいあってそれを伝って資料が出てくるという仕組み。
こういった機械みたいなのをファンタジーか何かの洋画で見た気がするけど、思い出せない。
受付でペルーに行った協会員は存在しないと言われて、ヘンリーが女装して調べてみるが資料は廃棄されていた。
何か丸いものを見つけたパディントンが資料をさっさと戻して帰ろうとして、資料と間違ってサンドイッチを装置のパイプに入れてしまって、パイプが破裂して資料が天井から降ってきて二人は逃げ帰ります。
家に帰ってみつけた映像を家族全員で見るから、あの丸いものは映像を記録したものだったらしい。
懐かしい故郷の映像を見たパディントンは、最後に探検家の名前が出て「モンゴメリー・クライド」だと分かる。
一人で留守番
家の中にはパディントンしかいないと隣人のカリーはミリセントに連絡する。
ミリセントはパディントンをつかまえようとして家に侵入するけど、パディントンがセロテープと悪戦苦闘して思わぬ動きをするからなかなかつかまらない。
ミリセントが色々なピタゴラ装置みたいなのにひっかかってオーブンが爆発して火事騒ぎに。
ヘンリーに信じてもらえなくてパディントンは雨の中家を出る。
一人でモンゴメリー・クライドを探し回るパディントン。最後の家でやっと娘がみつかるが、出てきたのはミリセントだった。
カリーがミリセントに花を渡しに来てパディントンを見かけてヘンリーに知らせる。
パディントンは自然史博物館に連れてこられていた。
ミリセントは父の名がここにないのは、貴重な動物を発見しても標本にするのを拒んでいたからだと語る。見つけた場所も言わなくて探検の記録も抹消して協会から除名されたのだった。
そして細々と動物園をはじめた父を家族の幸せよりも獣の幸せをとったと思い、ミリセントは父ができなかったことをしようとしていた。それはパディントンをはく製にすることで。
最後は
ブラウン一家がパディントンを救おうと助けに来る。
つかまえようとするミリセントから逃げたパディントンは、無事に助かってブラウン家でみんなでマーマレードを作っています。
その後の生活もブラウン家のみんなが楽しそうになって、パパのヘンリーはジョナサンと一緒にロケットを作って飛ばすのにグリセリンを家の中で使っているほど変わりました。
感想など
家族で見るのにとても良い映画だと思います。
笑えるところもいっぱいあって、クマが喋っていても違和感なく受け入れている人たちの世界も素晴らしい。
大黒柱のヘンリーはクマのパディントンが家に来てすぐに家にかける保険を追加しようとするあたりは現実的で。
ブラウン家の家具などもとてもステキなものが多くて夢の中のおうちという感じでした。バード婦人の掃除機コレクションもユニークな形のものがいっぱい並んでいて実用的なのかは分からないけど見た目は可愛いものが多かった。
ジョナサンの部屋にあった改造したというおもちゃも小さな遊園地のメリーゴーランドみたいなのが凄いなと。
そんな中、悪役の女優さんがニコール・キッドマンというのも驚きました。
出演者を見ずに『パディントン』のクマが可愛くて鑑賞したので、こんな悪役も演じるんだなと。
イギリスの街並みも美しくて、パステルカラーの淡い色の家の外壁なども綺麗でした。