『林先生が驚く初耳学』高学歴ニートへの授業での林先生の経験談が良かった


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今年に入って見た『林先生が驚く初耳学 林先生の情熱教室~高学歴ニート編~』2019年1月6日の放送なのでしばらく経ってしまっています。

林先生vs高学歴ニートたちとの授業の林先生の考え方や、言い切れる強さに尊敬したのを覚えているうちにメモとして書いておこうと思って一ヶ月以上経っていました。

 

この授業は高学歴なのにニートをしている人への授業だけど、最初に林先生は「他人に迷惑をかけていないのであれば、ニートはダメだという考え方は僕には全くない」と自分の意見を言います。

これだけ講師として有名で今もテレビ出演も多い林修という人物の凄さが、こういう最初の言葉で人の心を掴む話し方なのかなとも。

どういう意味に捉えるかは人それぞれかもしれないけど、こんなことを最初に言っちゃって1時間の授業大丈夫なのかな?とか、この後何を言い出すのか興味がわきますよね。

 そして次に上位のクラスの生徒には「親のすねはかじれるだけかじれ」という言葉を言いますと。

これについても最初の、他人に迷惑をかけていなければ自分の人生をどう使うかは基本的に自由だと言った言葉につながって、親と子の問題として、その関係を双方が納得しているのならなんの問題もないと。

林先生も一人子どもさんがいて、あくまでも自分と子どもの関係と前置きしてから「これから大きくなっていく中で、どれだけ僕のスネをかじるかが楽しみ」だと話す。

親としてスネをかじれよと思っていると言える林先生も凄いなと思う中、現実問題としてかじるスネがない人の話をするのを忘れないのも凄いなと尊敬してしまうところです。

 

日本の所得税の話になって、所得税を上げてもいいと思っていると発言した人に対して「それは払ってないからそういうこと言える。払ってたらたまったもんじゃないよ」と林先生が言ったときは、いっぱい払っているだろうし、それは本音だよね~と思わず笑ってしまいました。

 

2年間浪人して明治大学に入った人は、卒業後に就職するも高卒の人と同じような給料や待遇で、やりたい仕事が出来ずにアルバイトで生活することになったという厳しい現実に対しても

林先生はこの話をするのにあたって企業の人事部の人に話を聞いてきたけど、2年遅れているのは聞かれることになってしまうらしい。

 

ここで林先生は浪人制度について大反対と持論を展開して、大学受験というのは決められたことがきちんとできれば受かると話します。

ここらの話は、林先生が以前勉強について話していた時にも、やる気のない生徒には「やる気がないならやめなさい」って言っちゃうと言って、自身の大学時代の先生の言葉「嫌ならやめなさい。勉強は贅沢なんだから」というのも見ました。

林先生の生徒となると高い授業料もご両親が払ってくれる恵まれた環境にいるにも関わらず、自分が恵まれているというのも理解してないならやめなさいという意味だというのも以前に放送されていたので、納得してしまう部分もあります。

大学受験のための恵まれたレールが敷かれた環境下での2浪となると大きいのかもしれませんね。

今回出演していた方がどういった環境での浪人だったのか詳しいことまでは分かりませんでした。それでも明治大学に入れたら好きな仕事ができると漠然とした考えではあるけど思っていて就職して自分の2年間は何だったのだろう?と思えるのは、すごく真面目な方だと私は思うのだけど、2年となるとマイナスな問題になってしまうと林先生は説明します。

でも、ここでも浪人制度は反対で2年というのはマイナスだからと突き放すのではなくて、最後にはマイナスにとられることもあるけれどそれを受け止めて自分に合った所を探していかなきゃいけないですよねとここまで考えて話しているのを見ると、林先生に人生相談したくなるレベル。

 

私自身が学歴が中途半端だから、高学歴ニートって聞くと「そんなに良い大学でてるのにニート?」って思ってしまう部分と、このテレビに出演していた人を見る限りでは健康そうでアルバイト生活を送っている話を聞いて現実って厳しいんだなって。

 

林先生は仕事ができる人の条件として、社会で要求される能力は「解決と創造」だと言う。学歴がなくても創造で成功している人もいると。

 

 

私がやっぱり林修って凄いなと尊敬した話はここからで、

好きな仕事じゃないと働きたくないという人に対して、自分の経験談も交えて語って、それが理論的すぎて説得力がありすぎ。

 

やりたいことしかやりたくないという人はジョブズ型で、スティーブ・ジョブズの好きな物事しか続けられないというジョブズの言葉を引用。

 

でも、林先生が言うのは、できるかできないかの話で、他者から見て認めてくれるできるが実際は大事だと

やりたい(好き)、やりたくない(嫌い)については、偶然だと思うと。人間の願望というものは環境や情報など外部の要因に出会ったものだと話す。

 

対して、「できる」というのは偶然じゃなくて必然だと。林先生はやりたくないけどできる事が平気でできる人間の部類に入ります。

林先生は学生時代にはピンチヒッターで塾で教えたこともあって、行くと来週から来てよと言われた。

それでもやりたくなかったから卒業後は銀行員になって、その後も投資などやりたいことをやってみても「向いてないな」と思っていた。

授業の最初に借金を抱えたりした空白の3年間があったと言っていたのがこの頃の話ですね。

 

私自身の話になりますが、私もウォールストリートなどを映画で見ては、昔から株式投資に憧れていました。インターネットが普及して自宅で口座を開設して少しだけ株式投資をしてみたことがあります。

ただ、憧れていてどうしてもやってみたかったという気持ちだけで、知識はないまま状態で始めたので当然のごとく負けました。幸いなことに元が心配性な性格の私は、少ない金額で始めて、なくなる前にやめたということです。

いつかまた勉強してから挑戦したいとは思っていますが、その時はお金に余裕がある状態でやってみたいと思っています。

 

林先生自身の話に戻して、そういうやりたいことにチャレンジした時代があっての今があるということ。その時代を「失敗の実験」と呼んでいて向いてないなと思いながらやっていて借金をとにかく返さないといけなかったから、できることをやろうと思って予備校講師に徹して30年間うまく行っていると。

ニートの人たちに経験談を話しながら、そうやって見切りをつける時期もあるだろうと。

塾講師についても今は楽しいですよね?と林先生は聞かれて「全然」と答える。

どういうことなのか聞かれて「今はこういうことをやってくださいと言われるのを、はいとやっている」と。

この番組の収録自体も本当はやりたくない?と聞かれて、少し沈黙した後「そうだよ」って。こういう返事をする林先生も大好きです。周りのみんなも笑っちゃってました。

 

林先生いわく、「自分が人の話を聞く人間じゃないから人が僕の話を聞くとも思ってない」って言いながらも、この企画を考えた人たちや林修という自分の名前があって授業をする場を作った。林先生にとっては一種のゲームにもなっていて、ゲームに参加する以上は絶対に勝ちたいと。

そして人の心理として、人がどこに会館を覚えるかはシンプルなんじゃないかなと。林先生にとって競争で勝つというのが「よしっ!」と思う。

ここで競争の話になって、競争というのは一人しか幸せになれないんじゃないかなと思うと高学歴の人が言うと「資本主義の世の中にいる限り根本原理が競争」だとはっきり言う。

 

そして、林先生が本当は話すつもりがなかったもう一つのやりたいことがあって・・・それも出来ることを選ぶ理由になっています。

元々はやりたいことは本を書くことだった林先生。出版社から自己啓発の本を書いてくださいと言われて、自分が自己啓発の本を書ける人間に見えているんだと思って書いてみるとトータルで100万部くらい売れた。それによってすごく喜んでくれた人がいて書きたくない本を書いて良かったと思ったと。

今度は書きたい本を書いてくださいと言われて書いたら、全く売れない。

この経験からも書きたくない本のほうがマシという。リベンジしたいとは?と聞かれても、自分が書きたいものを書いて迷惑をかけた事は消えない。プロだから一回迷惑かけたらもう失格だと。

なんかもうすごいよね。

 

これだけの話をしていても、無理やり押し付けていることもなくて、この話を若い頃に聞いて自分ができることをみつけたかったなという思いがあります。

林先生の白熱教室もたまに見ていて言っていること全てに納得するわけではないけれど、この授業の自分がやりたいことをして失敗した経験もあって、できることをやって今の成功している(成功していると言っていいはず)林先生があるのだなと妙に説得力がありました。

 

また後日談として、日本のルールに不満があるなら「出て行けばいい」という発言にたいして、「飛び出していけばいい」と訂正しています。

私は普通にその時の高学歴ニートの方たちは有名大学を出ていて外国語も話せそうだから、もし日本に不満があるなら外国へ行くという選択肢もあるという意味で言っていると思っていました。

そういう一言でも後で別な意味に聞こえる可能性があるとして、真摯な対応をする林先生も素晴らしいと思います。

 

 林修の仕事原論 (青春新書インテリジェンス)