映画『ビューティフル・マインド (原題:A Beautiful Mind)』2001年・アメリカ映画


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この映画は、2015年に亡くなったノーベル経済学賞を受賞した天才数学者ジョン・ナッシュの半生を描いた実話です。

 

監督は、『バックドラフト』や『アポロ13』などで有名なロン・ハワード。この『ビューティフル・マインド』の映画ではアカデミー賞で監督賞を受賞しています。

ビューティフル・マインド』は公開当時に、天才が精神病になった実話という内容が話題になったのも懐かしいです。

アカデミー賞ゴールデングローブ賞で、作品賞などの賞も受賞している作品。

 

昔レンタルして観たのだけど、なんとなく観たくなって鑑賞することに。

 

主演のジョン・ナッシュ役は、ラッセル・クロウ、パーチャーという人物にエド・ハリス、ローゼン医師にクリストファー・プラマー

 

あらすじは、

1947年にプリンストン大学院の数学科に入学したジョン・ナッシュ

そんなナッシュは、研究に没頭してすぎて周りから孤立した存在へとなっていく。

大学で女子学生のアリシアジェニファー・コネリー)と出会い、結婚するが・・・。

 

ナッシュはウィーラー研究所という政府の組織で、ソ連の暗号を解読する仕事をしていると思い込んでいる。

周りの人達が異変に気づき、探してもそんな研究所はなくて。

ナッシュは統合失調症と診断される。

 

 

感想など

映画を真剣に見ていても、どこからナッシュが発病しているのかが、なかなか分かりません。

見ているうちに、ずっと存在するように見えている人達が幻覚だと言われると、私ならどうなるだろう・・・と。

ナッシュは、少女が年を取っていないままということで、自分が見ている人物が幻覚だと気がつきます。

 

また、天才だから記事などの文章が暗号に見えているのか、その浮かび上がっている文字も、統合失調症という病気の症状なのかがはっきりしませんでした。

ナッシュが天才というのは、統合失調症と診断される前に大学の教壇に立ち、生徒を教えていたことなどから分かります。

 

ただ、ナッシュが極秘任務として暗号解読なのか記事を切ったりしていた部屋を見たときは、怖くなりました。

子どもの世話も自分には存在している信頼できる人物に頼んだけつもりが、実は存在していない人物だから子どもの命が危ないというシーンも怖かったです。

そこで奥さんのアリシアもナッシュを怖がりますが、それでもナッシュを支え続けたというのが素晴らしい人だと言えると思う。

 

ナッシュが天才だから、暗号解読ということをしていても病気と分かるまで時間がかかったのかもしれないですね。

 

この時代の精神病院での治療は、拷問みたいな怖いものだった・・・。

ナッシュが発病した当時は、まだ精神分裂病と言われていた時代で。病院での治療も拘束されてけいれんする治療をしていたので、あれは電気ショック療法になるのでしょうか。

 

そんなナッシュが、統合失調症で幻覚症状があっても大学へ戻りたいというのを叶えてくれる友達がいたというのも、すごく幸運なことだと思う。

ナッシュ自身も、幻覚で他の人には見えない人物が見えたまま、それを受け入れて生活しようとするから、本当に数学だけじゃなくて天才だったんだろうね~。

 

年月も過ぎてナッシュが年をとっても、幻覚の人物は見えたままだったのが印象に残っています。

ジョン・ナッシュは、ゲーム理論に関する功績により1994年にノーベル経済学賞を受賞しています。

 

2015年に事故で夫婦とも亡くなっていますが、ナッシュを支え続けて死ぬ時まで一緒というのも、映画を見た後に知りました。

まさに最後まで数奇な運命を辿った夫婦、この夫婦愛は本物だと思えました。