映画『ものすごくうるさくて、ありえないほど近い』(原題: Extremely Loud & Incredibly Close)
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2011年のアメリカ、ドラマ映画。ジョナサン・サフラン・フォア原作の同名の小説を映画化。実話かと思って観ていましたが、違うみたいです。
どこまでを普通として、どこからが普通じゃないとするのか?を考える映画でした。
父親の役でトム・ハンクス、母親の役にサンドラ・ブロックと映画内では短いけれど豪華な夫婦役です。
ネタバレありです。
キャスト
・トーマス・シェル(トム・ハンクス)
・リンダ・シェル(サンドラ・ブロック)
・オスカー・シェル(トーマス・ホーン)
・間借り人のおじいちゃん(マックス・フォン・シドー)
2001年に起きた9.11のアメリカ同時多発テロで、11歳のオスカーの父親トーマスは亡くなる。
映画の最初に、オスカーが「棺おけは空」と言っていたので、遺体もみつからなかったと考えられる。
オスカーは知らない人と話すのが苦手ということもあって、父親のトーマスは調査探検というゲームで、人と少しでも話すように仕向けた。息子のオスカーも、父親の気持ちを理解していた。
トーマスはオスカーに、ニューヨークには昔は第6区という行政区があったと言っていた。第6区が本当に存在したのか、探している途中で、あの9月11日になる。
オスカーは、父親の死から一年が過ぎようとしていた頃に、
もしも太陽が爆発しても、僕らは8分間気づかない。光が地球に届くにはそれだけかかるから。
その8分間、世界はまだ明るく変わらず温かい。
パパが死んで1年が経つ。僕とパパとの8分間が終わっていく。
ということを考え、9.11以後行っていなかった父親のクローゼットに行く。
この8分間というのが太陽からの光が届く時間なのか、私は計算できないから分からないけれど、オスカーは知能が高い少年ですね。
アスペルガーの検査も受けさせられて、疑いありの結果も出ていると言っている。
クローゼットで花びんを落としてしまい、その中から鍵をみつける。封筒にブラックという名前らしいものが書いてあり、ブラックさんを探そうとする。その鍵穴をみつけることで、父親との8分間を引き伸ばせると考えて、ブラックさんを探しに出かけるようになる。
ブラックさんを探すのにサバイバルグッズを持って出かけて、その中にはガスマスクやタンバリン(他の音を聞こえにくくするための道具)まで持って行く。
公共の乗り物はパニックになるから乗れない。最悪の日から、苦手なものが増えて飛行機などもダメになった。特に恐怖を感じるのが、橋。
ブラックさんを探しているときに、祖母の家を間借りしている老人と出会う。その老人は、過去のトラウマにより声が出せなくなっていて、喋ることが出来ない。
そのおじいさんも一緒にブラックさん探しに加わるが、あまり歩けないため、オスカーはしぶしぶながらも地下鉄などを使うようになる。
オスカーって、賢すぎて他の人が傷つかないように、特にママに気持ちを隠して留守電も隠してってしているように思える。
心は子どもだけど、頭が良いもんだから余計に傷ついて。人間(パパ)は、細胞で出来ていて、原子や分子のことを言い出して荒れる。
一年以上経って鍵穴を探す途中でも、棺おけが空だったということにこだわって、あの時家にいなかった母親を責めたり。
私の見落としがある可能性もありますが、
ママは、あの最悪の日、パパがワールドトレードセンターの106階にいると会社にいるときに電話で話したというのを、オスカーに言ったのだろうか?パパに「愛してる」って言ってもらったこととか。
オスカーは自分がパパからの電話にでるのが怖くて、最後の電話なら出られたのに留守電にしてしまったことに罪悪感がある。
パパとママがあの時に少しでも話が出来たと知ったら、少しは心が軽くならないだろうかって思ってしまう。
もしかすると自分は話せなかったということを、もっと気にしてしまうかもしれないけど、パパのことを考えるとママと話せたのは大きいはず。
最後は、ママもオスカーのことを理解して愛していて、何をしているのかもしっていて見守っていたこと。
パパとの調査探検のゲームも、ブランコでパパのメモをみつけて答えも出た。
パパとやっていたっていう矛盾語合戦は、国語の勉強にもなって楽しそう。
トム・ハンクスって少ししか出ていなかったのに、存在感が凄いね。